ピノ・ノワールで、日本ワインコンクール初の金賞を獲得!
~「サンマモルワイナリー」が広く世間に認知された瞬間~
ピノ・ノワールは、赤ワインの中でも人気品種で、世界一高価な「ロマネ・コンティ」がそれにあたる。仏国・ブルゴーニュ地方を原産地とし、黒色に近い紫を帯びた果皮を持つ葡萄である。
日本でも様々なワイナリーでピノ・ノワールを使用したワインを造ってはいるが、一昔前まではピノ・ノワールを栽培することは日本では困難と言われていた。
それは雨の多い日本では病気にかかりやすく、色づきもしにくく、完熟葡萄になりにくいとされていたので美味しいワインを造る以前に良質な葡萄を収穫することさえ難しいとされていた。その中でワインコンクールにおいて高い評価を受けることは困難だ、いつしかそれがワイン業界の定説になっていたようだ。
1998年より厳寒の地・青森県下北半島で「サンマモルワイナリー」がピノ・ノワールの栽培を開始した。それから10年後、ようやく商業ベースの収穫ができるようになりワイン醸造を開始、2012年にピノ・ノワールから造られた「下北ワインRyo2010」が日本ワインコンクールにおいて銅賞を受賞し、この頃からワイン愛好家の間で評価されるようになっていった。
2016年には「下北ワインRyo Classic2014」が日本ワインコンクール史上初となるピノ・ノワールでの金賞を受賞することとなりその評価が一気に高まった。
品質向上を目指し、下北ワイン用の葡萄栽培を行っているサンマモルワイナリー関連会社農業法人エムケイヴィンヤードは青森県特別栽培農作物認証を経て、2020年ワイン用葡萄品種では全国で2番目、東北では初のGLOBALG.A.P.認証を取得し、現在ではソムリエ教本に日本最大級のピノ・ノワール自社畑を所有するワイナリーである旨も記載されている。
青森県のピノ・ノワールは注目されるようになり、後に県内に設立されたワイナリーもピノ・ノワールの栽培を行うようになり、今後益々ピノ・ノワールの栽培適地として注目されるだろう。
現在販売されている下北ワインRyo Classic2017についての評価も高い。深みのあるルビー色に輝き、ストロベリージャムを思わせる香りを放つ。渋みの少ない果実味と酸味のバランスが取れたシルキーな辛口無濾過ワインだ。ピノ・ノワールの特性を十分に引き出していると言えよう。
今年の年末年始はサンマモルワイナリーのピノ・ノワール、下北ワインRyo Classicで乾杯したいものだ。興味のある方には是非とも一度味わってもらいたい逸品だ。